東京成徳短期大学 TOKYO SEITOKU COLLEGE Mind・Children・Communication
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2009/12/01
【第101回】ビジネスは人間の営みだから


企業の経営やマーケティングに関わる“知”について振り返ると、“21世紀は創造の世紀”といわれて30年ほどになるが、今、まさに人類が共有する課題、それは、自然環境・健康・平和・自己実現の4つであり、豊かな創造性なくして解決は難しいであろう。これらの4つの課題は互いに関連し、構造を持っている。地球・自然環境が健全でなければ人類が健康でいられるはずが無いこと、自然環境が良質で人間が健康でなければ平和を創りだす努力や協力は成り立たないこと、そして、自然環境・健康・平和の条件が整わなければ、次の世代の誰もが成りうる者になる、つまり「自己実現の可能性」は生まれてこない、という関連構造である。この「自己実現」という概念は、アメリカの心理学会会長を務めたアブラハム・マズロー(Abraham Maslow)により、欲求5段階説のなかで提唱され、今も有効な説として重視されている。

私達の東京成徳短期大学、そして大学や高校など含めて東京成徳学園全体が、建学の精神をもとに5つの教育目標を共有している。その5つは次のような構造を持っている。「健全なる身体」、「勤労の精神」、「高い知性」の3つが備わって、「おおらかな徳操」という人間形成の最終目標が見えてくる。そして、「実行の勇気」は、徳を成す人への成長を約束する、という理念の構造である。人類の共有課題に挑む若き人材の育成に、真に相応しい私達の学園の教育目標達成を目指して、私達も「ビジネス心理のススメ」を実行してきた。

 


先週は、二人の卒業生が研究室を訪ねてくれた。ひとりは旅行代理店、もう一人は銀行に勤務しているが、ビジネス心理科で、心理学、マーケティング、情報技術、コミュニケーションなどを修得したことが、今たいへん役に立っていると評価してくれている。ビジネス心理科の教育方針は、実務の知識を教えるだけでなく、学生達の力をフルに引き出す、言い換えると「学生の自己実現に向けての努力を支援する」という前述の5つの教育目標に沿うもので幅の広い人間教育であった。

ビジネス心理科は、成長の勢いを得て、平成21年度から4年制の「経営学部」に進化した。経営学部は、「心理学のある経営学部」として特色を備えており、実学を重視して、経済学・会計学・経営学・高度情報技術など、さらに広い知の領域に拡がるけれども、学生達の自己実現を支援する人間教育がいっそう強められることを期待している。

 


■■■PROFILE■■■
松坂 耚宜(まつざか たかよし)
ビジネス心理科教授。ビジネス心理科長。
担当科目/マーケティング・ベーシック、マーケット・リサーチ、異文化コミュニケーションなど。
専門分野/マーケティング・コミュニケーション、ブランド戦略
(株)電通のマーケティング・ディレクター、ロンドン支局長を経て本学に。
日本マーケティング協会(JMA)会員、The Foreign Correspondent's' Club of Japan(FCCJ)会員

 
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