東京成徳短期大学 TOKYO SEITOKU COLLEGE Mind・Children・Communication
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2009/09/21
【第93回】心理学を勉強すると人のこころが読めるんですか?


大学で心理学の科目を担当していると、このような質問を学生からよく受けます。この質問の背景を考えると、学生の心理学を学ぶ動機や期待には、“人の心を読めるようになりたい”、という思いがあるようです。私自身も心理学を学び始めた時は、そのような想いがありました。もちろん今も、人のこころがわかるようになりたい、という思いは強くあります。大学生の頃から心理学を学び始めて早10年以上。さて、人のこころが読めるようになったのか・・・?

     答えは「No

もし、これから心理学を学ぼうと思っている人が読んでいたら、がっかりさせてしまうかもしれませんね。ただ私の勉強不足なだけかもしれません。
心理学を学ぶことで、人の行動や性格の一般的な傾向や特徴などを学ぶことができます。また、どのように人のこころにアプローチしていけばいいのか、という方法やものの見方も学ぶことができます。
でも、私が心理学を通して学んだ一番大きなことはこういうことです。

「人のこころは簡単にはわからない、だからこそ、簡単に人のこころをわかったつもりになるのではなく、一生懸命に相手に興味・関心をもって、そして相手のこころや気持ちを理解しようと努力し続ける、その姿勢が大切なんだ」

雑誌やテレビと取り上げられる、星座占いや血液型性格診断は、簡単に相手(や自分)のこころをわかったつもりになれます。でも、それでよいのでしょうか? 私だったら「そう簡単に自分のこころをわかられてたまるか!!」とちょっとひねくれた思いをもってしまいます。

相手のこころや気持ちを理解する、ということを考えると、そこには2人以上の人間が存在し、人と人とのコミュニケーションが存在します。そうなると、当然人のこころや気持ちは、他者とのコミュニケーションからも影響を受け、また影響を与えているはずです。つまり、人のこころを理解するには、自分とその相手とのコミュニケーションも含めて、理解する必要があります。じっくりと時間をかけて相手とのコミュニケーションを深め、そして相手を理解したいという姿勢を持ち続けながら、相手のこころや気持ちに触れてみてはいかがでしょうか。


 


■■■PROFILE■■■
木村 真人(きむら まさと)
ビジネス心理科助教。博士(心理学)。
担当科目/性格の心理、家族関係の心理、心理統計法など。
専門分野/カウンセリング心理学、学生相談。

 
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