東京成徳短期大学 TOKYO SEITOKU COLLEGE Mind・Children・Communication
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2009/08/24
【第90回】過剰負荷環境


現代社会を生きる私達は、様々な情報に取り巻かれています。インターネット、テレビ、雑誌、新聞、ラジオ。街を歩けば道路標識や信号機に人の波、大音響のメッセージが流れ、電柱からビルの屋上まで、至るところに広告やポスターが溢れています。ショーウィンドーには、魅惑的な商品が陳列され、道路では宣伝ティッシュが配られる。電車やバスはラッピングされ・・。このように、情報が多すぎて処理できないような状況を「過剰負荷環境」といいます。これほどたくさんの情報を処理するには相当のエネルギーを費やさなければなりません。すると、仕事・家庭・趣味などに余裕をもって接することが出来なくなってストレスが高まり、極端な場合、引きこもりや心身症といった病気に陥ることがあるのです。この過剰負荷環境に陥った場合、人はどんな対処をするのでしょうか。社会心理学者のミルグラム(Stanley Milgram、1933~1984、アメリカ)はこう言っています。「まずさまざまな情報に接する時間を短くします。そしてあまり重要でない刺激は無視するようになります。」例えば、パソコンを買おうと思っているときには、ディスカウンターの看板は目に付いても、レストランやブティックの看板は目に入らない、といった具合です。また、責任を他人に転嫁しようとします。たとえば、具合の悪そうな人を見ても、自分には責任がないとして見ない振りをしてしまうのです。更に他人と直接接触しようとせず、社会的な仲介機関を利用します。アメリカのように近所のちょっとしたトラブルまで、弁護士に依頼するのは、このケースです。情報過多の都会で、人間関係が殺伐としてしまう背景には、そういった要因があるのです。あなたが情報過多と感じるのはどのようなときですか?過剰負荷環境におかれたとき、あなたならどのように適応しますか?

 


■■■PROFILE■■■
野口 禎一郎(のぐち ていいちろう)
ビジネス心理科教授。商学修士。
担当科目/経営学入門、現代企業概論、インターンシップ、キャリア開発、流行論、アパレル商品論、販売の心理、など。
専門分野/流通戦略論

(株)伊勢丹、ジャスコ(株)を経て(株)ブルーグラス代表取締役社長、イオン(株)執行役を歴任後、本学に。

 
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