東京成徳短期大学 TOKYO SEITOKU COLLEGE Mind・Children・Communication
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2009/04/14
【第78回】技術と市場のガラパゴス化


ガラパゴス諸島をご存知でしょうか。南米エクアドルの沖合1000キロの太平洋上に浮かぶ絶海の島々です。大陸から遠く離れているため、外来種が混入することなく、在来種だけからなる独自の生態系を何千年もの間発展させてきました。そのため、他地域では見られない固有の生物種が多く存在します。

今、日本の技術製品市場で、このガラパゴス化が進行しています。つまり、日本の国内市場で流通する製品群は世界的に見るとかなり特殊性があり、機能面で独自の進化を遂げています。その一例が携帯電話です。
高感度で多様な嗜好を持つと言われる日本の消費者。それに合わせて、携帯電話もワンセグ、フルブラウザ、おサイフケータイ、ゲーム、音楽、Video、各種アプリにGPS等々、何でも付いて実に多機能ですね。実際のところ、どれだけの人々が豊富な機能を使いこなしているか怪しい面がありますが、国内市場で普及しているのは現実です。
ところが、日本のメーカーが作る携帯電話は、海外ではさっぱり売れません。
何故でしょうか。単に言語仕様の問題ではなく、多機能すぎて価格が高いことがその原因です。海外の消費者に言わせると、日本製品は「Too much!」なのです。諸外国で好まれるのは、必須の機能に限定したシンプルで使いやすい低価格品です。そのため、日本企業は中国、インドなど人口大国のボリューム市場を狙えず、世界的には自ら低いシェアに甘んじています。

日本固有の文化風土の中で独自の進化を続ける「ガラパゴス携帯」。
企業と消費者が機能を追求すればするほど、世界からは遊離していく傾向にあります。各企業にとって今後どこを目指して進むのか、戦略を再検討する必要が生じています。

 


■■■PROFILE■■■
宮澤俊憲(みやざわ としのり)
経営学部経営学科准教授。博士(工学)。
(前 東京成徳短期大学ビジネス心理科准教授)

東京工業大学大学院理工学研究科経営工学専攻博士課程修了。亜細亜大学経営学部非常勤講師、東京成徳短期大学ビジネス心理科准教授を経て、東京成徳大学経営学部准教授に就任。

 
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