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2009/02/16
【第73回】優先席を、譲ってますか?


「最近の若者のマナーは、なってない」こんなことが、よく言われます。どんなところがなっていないのでしょうか。

よく例に出されるのは、電車内の優先席の使い方です。優先席は、高齢者、身障者や怪我をしている人、妊産婦、小さな子ども連れの人といった人々が、優先的に座れるように、設定されています。
しかし、「こういった人々が電車に乗ってきても、優先席に座っている若者は、席を譲らない」と多くの人々が言っています。

若者は、こういった人々に、本当に優先席を譲っていないのでしょうか、ビジネス心理科の2年生、林田まどかさんは、卒業論文でこのテーマを取り上げて調査・分析しました。今回は、その調査結果の一部をご紹介しましょう。

調査対象者は、男子大学生31名、女子短大生31名の合計62名、平成20年11月に、自記入式質問紙法で、調査を実施しています。
自由回答で調べると、優先席は、高齢者、身障者や怪我をしている人、妊産婦、小さな子ども連れの人のためにもうけられており、健康な人は座るべきではないという意識は十分浸透しています。
では、普段、優先席をどのように利用しているのでしょうか。

 




 


2割弱の若者は、「空いていればいつも優先席を利用している」ようです。「空いていても座らない」人が、全体では35.5%います。特に女子学生の45.2%は、優先席が「空いていても座らない」ようです。

高齢者、身障者や怪我をしている人、妊産婦、小さな子ども連れの人が、乗車してきたらどうでしょう。「(いつも・ときに)優先席に座る」と回答した男子学生23名、女子学生17名、合計40名に、どうするかを聞いてみました。

 




 


高齢者には95%が、妊娠している人には92.5%が、身体障害者・怪我人には85%が優先席を譲ると回答しています。最も少ない幼児を連れている人へも62.5%が、座っていた優先席を譲るといっています。幼児といっても何歳くらいから、何歳くらいまでを言うのか回答しにくいところあったかもしれません。ここで特に強調したい点は、妊娠している人に対しては、男子学生の100%(全員)が優先席を譲ると回答していることです。頼もしいですね。

この調査結果を100%信頼するとすれば、「若者のマナーは、まだまだ大丈夫」といって良いでしょう。
感じでものを言ったり、一部の不心得者の行動を針小棒大に取り上げて、全ての若者のマナーが悪いと決め付けることは、良くないことですね。

このケースから分かるように、調査は、疑問な点を客観的に明らかにしてくれるのです。

 


■■■PROFILE■■■
松井陽通(まつい きよみち)
ビジネス心理科教授。商学修士。
担当科目/消費者の心理、広告コミュニケーション論、情報メディア論など。
専門分野/広告論、消費者行動論、広報論。
(株)博報堂、茨城大学人文学部を経て本学に。

 
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